放置されてもいいから消さないで欲しいというワガママ

長年ネットを活用していると・・・といっても,
そもそもネットの歴史自体が浅いわけですが,
消えていったサイトと言うのは星の数ほどあります.


「ああ,そういえばあのサイトって
どうなったかなぁ」と思い出して,
数年ぶりに訪れてみたら「Not found」なんてことは,
よくある話です.


同じ意味って言えば同じ意味なのですが,
無機質に「Not found」の文字が
表示されるほうがまだましで,
下手に「閉鎖しました」と表示されるほうが
個人的には,さらに物悲しい気がします.


もっとも,いずれの表示がなされても
大抵の場合は「そっか,なくなっちゃったんだ」で済むことで,
そう思った次の瞬間には別なサイトへ飛んでいることでしょうが,
ここはあえて「そっか,なくなっちゃったんだ」と感じた,
その一瞬について考えてみたいと思います.


私個人はその瞬間を「物悲しい」と述べたわけですが,
具体的に何を物悲しく思ったかを考えてみると,
それは当然,以前見た記憶のあるコンテンツ(文章でも絵でも)が
再び一度見ることができなかったからです.

しかしネット上のコンテンツに対する感情というのは,
どうもそれだけじゃない気がするのです.


普通に考えれば「なくなったものはなくなったもの」として
受け入れなければならないことなんですが,
ネット上の,ことWEBサイトに対しては
「どうして消してしまったのだろう?
そのままにしておいてくれればよかったのに」
・・・と考えてしまう部分が,少なくとも私にはあります.


ゆえに私は「Not Found」よりも
「閉鎖しました」という表示がされたときに,
『こんな表示を出す余裕があるなら,
もとのページをそのまま置いておけよ!』
・・・という感情が湧き上がっていて,
だからこそ,よりいっそう物悲しさを感じるのではないかと思うのです.


サーバーを管理している人たちからすれば
なんとも身勝手かつ迷惑に思われる話ですが,
同じように考える方は少なくないと思います.


以前私はサイトの知名度を上げるための方法として
「えげつないネタをあつかって,
都合の悪くなったものはなかったものとしてしまえばいい」
・・・と紹介しましたが,
たとえそれがどれほどくだらないネタで,
レベルの低い内容だったとしても,
それを見た人がそのときに感じたことまでは消せないので,
そこに物悲しさを感じると思うのです.


もっとも,そんなサイトは
基本的にあとで見直したくなったりしないわけですが,
いつ,どんなタイミングで,何に対して懐かしさを感じるか,
なんて誰にも分からないものですから,
可能な限りどんなサイトでも残っていて欲しいと思うのが
私のわがままな望みです.


・・・というわけで久しぶりの更新です.
まだ思い出として残すためだけに放置をしたりはしませんよ(笑)