作品の評価とは

ここのところアニメの最終回ラッシュが続いていたのですが
機動戦士ガンダムSEED DESTINYも最終回をむかえました.


展開の遅さは以前から指摘されており,
本当に収拾がつくのかどうかという,不安の声もあがっていたので,
いったいどんな最終回なのか気になっていました.


まず感想から言うなら,


「何も解決してないのではないのか」


・・・という一言につきます.
おそらくその辺の批判については他の方が言及してらっしゃるでしょうから,
あえてツッコミをいれないことにします.


私としてはむしろ,そのような終わり方をして,
今後どうなるのか,ということが気になりました.
あまりにも宙ぶらりんになったことが多いので,
さらに続編を作るか,
あるいは劇場版かOVAで収拾をつけるというのが妥当なトコでしょう.
むしろ,そういう意図で最初から作っていたのかもしれません.
最近では映画で人気が出た作品をドラマにするというパターンが多いですが,
テレビで放送した作品の結末を劇場版で語るという売り方は,
ドラマなどで以前からよくあることです.


ただ,普通それをやるのは人気があると分かっている場合であって
人気のない作品はそれをやるべきではないということです.


ここで改めて考えたいのは,
機動戦士ガンダムSEED DESTINYは人気があるのか,ということです.
機動戦士ガンダムSEED DESTINYに人気があるのなら,
続編を作るのも,劇場版やOVAで収拾をつけるのは当然だということになります.


そもそも「人気があるかどうかは何をもって判断しているのでしょうか.


それはやはり「売れたかどうか」ということになります.
番組自体でいうなら視聴率がその目安になるでしょうし,
関連商品の売れ行きなどもその指標になりうるでしょう.


データから見ると,機動戦士ガンダムSEED DESTINY
商業的には成功していることになるので,
「売れたかどうか」でいえば“売れている”ことになります.


かねてより機動戦士ガンダムSEED DESTINYの内容に
色々と批判があったのは事実です.
特に,ネット上の感想の大多数は批判的なものが多いです.
冒頭で述べた「展開の遅さ」もそのうちのひとつでしょう.


しかし,少なくとも機動戦士ガンダムSEED DESTINY
とにかく結果的に「売れた」のです.
どんなに批判的な意見があふれても,
このデータを覆せない限り,人気があるということになります.


機動戦士ガンダムSEEDが最終回を迎え,
機動戦士ガンダムSEED DESTINYという続編の制作が決まったとき,
続編では,前作で批判のあった部分(例えばバンクの多用や回想シーンの使いまわし)を
改善してくれるようにファンは期待しました.
ところが,改善どころかむしろ悪化したとき,
前作で獲得したファンの要望を制作側が反映していないとして不満の声が上がりました.


それはごく自然な流れだと思いますが,
制作側が改善しなければならないのは「売れなくなった」ときであって,
結果的に「売れた」場合,改善する義務などないのです.


まさかそこまで消極的に作品を作っているとも思えませんが,
ネット上でよく言われる「監督とその嫁が悪い」という指摘に対して,
おそらく噂される本人たちは,涼しい顔をしているのではないでしょうか.
とにかく「売れた」のですから.