運転免許更新受付マニュアル


ここ一週間ほど実家に帰省してきました。


今回の帰省で一番の目的は運転免許の更新だったのですが、
私は仲間内でも取るのが遅かったため、初めての更新でした。


色々と法改正があったそうで、次の更新は5年後、
さらに無違反であれば本籍以外の地方でも書き換えができ、
時間も30分の講習だけで住むようになったそうですが、
最初だけは問答無用で本籍の住所かつ2時間講習でした。


この講習自体も色々ツッコミどころがあったのですが、
それは後日書くことにして、
今回取り上げたいのは免許更新の「受付」です。


地方によって違うのかもしれませんが、
私の行った免許センターでは午前と午後の2回受付で、
金額は4千円弱という通知でした。


私は午後の受付を選んだのですが、
いざ行ってみると、2ケ所の窓口に行列を作って申し込む形で、
私を含め大体50人ぐらいが来ていました。


さすがに手馴れたもので、
受付のおばさんはみるみるうちに並んだ人たちをさばいていきます。
まもなく私の順番がめぐってこようかと言うときに、
そのやり取りが聞こえてきました。



受付:「住所の変更、などはありませんね?」


更新者:「ありません」


受付:「では更新の料金と、安全協会もお願いしてよろしいですか?」


更新者:「はい」


私はこのやり取りが聞こえた瞬間、感動すら覚えました。
支払いせねばならないのはあくまで更新の料金だけで、
「安全協会への加入」は任意のはずなのに、
あたかも加入が当然のようなやり取りの流れになっているのです。
人によってはセットでの支払いに疑いすら抱かないのではないでしょうか。


ファーストフードの店で
「ご一緒に○○もいかがですか?」
・・・と言うマニュアルが効果的であることは聞いたことがありましたが、
それをはるかに上回るものがあります。


普通に考えれば手元の書類に書いてある金額だけ支払えばいいので
気づくはずなのですが、
ほとんどの人が言われるがままにこのやり取りの後に
「手元の書類に書いてある金額+安全協会の加入料金」を支払います。
なにしろ「はい」と応えているのですから、
同意したことになります。


私は土壇場でこれに気づいたので、
いざ自分の順番がやってきたときにこんな流れになりました。



受付:「住所の変更、などはありませんね?」


紅髪:「ありませんが、手持ちが更新料金しかありません」


受付:「わかりました。」


安全協会の加入をお願いされる前に
要するに先に支払える金額を提示したわけです。
これによってむこうの一方的な流れを
”自然に”断つことができます。


”自然に”断てないとどうなるかと言えば、
隣の窓口に並んでいた主婦らしき更新希望者がそうだったのですが、



受付:「住所の変更、などはありませんね?」


主婦:「ありません」


受付:「では更新の料金と、安全協会もお願いしてよろしいですか?」


主婦:「はい」


受付:「では○○○○円になります」


主婦:「えっ!?あれ?△△△△円の間違いじゃ?」


受付:「更新の料金と、安全協会の加入料で○○○○円です」


主婦:「更新料金だけ!安全協会の加入無しの△△△△円にしてください」


・・・とまあ、こんなことになります。
きちんと訂正できるだけ、えらいとは思うのですが、
後ろに並んでいる人を待たせていることもありますし、
何より・・・


  必  死  だ  な


・・・という感じがにじみ出てしまうのでいささかばつの悪いものがあります。
気づいてもそれが恥ずかしくて支払っちゃう人もいたでしょう。


一応最後に誤解の無いように言っておきますが、
安全協会に加入するのが悪いといっているわけではないです。
忘れないように更新時期のお知らせをしてくれますし、
地方の交通安全に貢献している人たちの支援にもなります。


私は例によってそういうマニュアルに気づくと、踊らされるのに抵抗する、
「あまのじゃく」ですので、こういう見方になってしまいますが(笑)