自作かメーカー品か


大学の後輩がPCを購入するというので
主な目的と、こだわりなどを聞いてみると、
映像処理が主な目的で、
グラフィックボードとメモリを優先させるということでした。


その後輩は、CGに詳しい人なので
画像・映像のパーツに関してはだいたい見当をつけていたようでしたが、
問題はその次に優先させたいのが「音」に関してで、
サウンドカードをどうするのか迷っているようでした。


PCのパーツというのは体感的に感じられるレベルと
ソフトウェア使用上の要求スペックレベルが必ずしも一致しません。
高いお金をかけて性能を上げたものの、
感じられるような大きな差というものは意外に無いものです。


特定のソフトウェアを使っていて、
起動までの時間が短くなった、とか
要求作業に対するレスポンスが早くなったとか、
そういう部分に価値を見出せるならかまわないのですが、
いわゆる「綺麗な画像を見たい」とか
「いい音を聞きたい」とかいう、
抽象的な動機だと体感できるレベルの違いがないので
つぎ込んだ額に対して感動が薄かったりします。


そんなわけでその後輩には
「いいスピーカーを買いなさい」と言ってあげました。


パーツに比べれば、周辺機器のグレードアップは
劇的な変化をもたらすといっていいです。


特にスピーカーは、
私は、備え付けのスピーカーから
コンポのスピーカーにつなぎ変えたときの驚きは今でも忘れません。
今まで聞こえていなかった音が顔を出し、
新たなハーモニーを生み出したのですから。


そういえばしゃかもさんも
PCの新調を検討中だということでしたが、
コンセプトは「安定感」だそうで。


詳しく聞けば、
メーカーのPCを買ってしまうのは
これまで培った自作スキルを考えると「負け」に思えるが、
自作で安定感を得るのは難しいことも承知の上という、
なかなか難儀なお人です。


悩むのも楽しみのうちですし、
自分でパーツを選んだり、安い店を探したりして組みあがったPCは
愛着もわくことでしょうから、
二人に強く何かを勧めたりはしませんでした。


何にせよ、きちんと動いてくれることだけをお祈りしております。