アルバイト


アルバイトですよアルバイト。


一時期、フロムAのコマーシャルで
魚がディベートを開いているものがありましたが、
そのなかのセリフに


「○○君はバイトしたことないのに発言しても説得力ねーよ」


・・・というセリフがあったのですが、
妙に印象に残っています。


私は「アルバイトをして○○を買おう」と、考えるよりは
「アルバイトせずに暮らすにはどうしたらいいか」を考える人間なので、
学部時代もできるだけアルバイトをしない方法を考えていたのですが、
大学院の学費を稼ぐために半年ほどアルバイトしていました。


・・・志望動機として「学費を捻出するため」と言うのは
無難な解答らしいのですが、
私がアルバイトをしたのは、ほかにも理由がありました。


それはアルバイトの話題というのは、
学生の間ではよくとりあげられるネタなので、
まったくしたことがないというのも問題だと思っていたことでした。


赤さんに
「ゆけ!クレーマー」と頼られる私ですが、
以前、逆に赤さんがクレーマーになれない理由をたずねたところ、
バイトしている人間の気持ちを考えてしまうからだ、
という答えが返ってきたことがありました。


サービスに対して代価を支払っているわけですから、
本来こういった議論は経済活動上ナンセンスなのですが、
そこでアルバイト経験の差によって感情がからむわけで、
そういう感情を一度味わってみるのも悪くないだろうという、
よく言えば明確な目的、悪く言えば味気ない目的がそこにはありました。


結果的にどうだったかと言いますと、
「少しだけ優しくなれた」気はします。


混み合っている店内で、
それでも自分の会計を早くさせようとするオバサンなどを見ると
心無いな、と思いますし、
自分が同じ状況で待たされたとしても、
バイトの忙しさ、使われぶりを汲んであげられるようになりました。


・・・もっとも

「以前と変わってない」とよく言われますし、
自分でもそう思います。


そもそも待ち時間の件に関して言えば、
私は元から呼んだらすぐに来ないと腹を立てる人間ではないので、
店員の気持ちを


「バイト経験を元に汲んでいるか」


「人として気持ちを汲んでいるか」


・・・の違いはありますが、待てる時間に差は出ません。
遅すぎると感じれば遠慮なく確認をとります。


結局のところ「性格」の問題だと思います。