いい文章を書く極意をもうひとつ


『いい文章を書く極意』というテーマが好評だったので,
同じときにもうひとつ教えられたいい文章を書く方法を
紹介してみようと思います.


「本当に書きたい一節をあらかじめ用意して,そこに向かって書く」


コレです.
文章の中で「そこに向かって」と言われてもわかりにくいでしょうが,
言い換えるとすれば,自分の言いたい一言を書くために
他の文章を用意する,ということです.


つまらない日記の代表例として毎度例にあげる,
「今日はつかれた」の一文でさえこのプロセスを踏めば,
それなりの文章になります.


もしも「今日はつかれた」ということが
「本当に書きたい一節」だというのならば,


何がきっかけで・・・
こんなことがあって・・・
自分は何をして・・・
その結果は○○だったから・・・


「今日はつかれた」


・・・となります.
あとはこれに気のきいたコメントとか考察でも加えられたら言うことないです.


信じられないかもしれませんが,
これまた当然のことで,そもそもこの方法を使った場合,
まず「今日はつかれた」の一文で文章が終わることがなくなります.
それでいて,言わなければならないことしか言わないので,
文章のテーマがそれることもなく,簡潔にまとまるのです.


書いている人間としては結論が見えているので
一見,意外性に欠ける文章のように思えるのですが,
読む側の人間からすれば,
結論部分が「今日はつかれた」であるかどうかは
読まなければ分からないことなので問題ありません.


疲れない一日を送った人は
疲れた一日を送れなかったわけで,
そういう意味では「今日はつかれた」ことに興味が沸くことでしょう.
そんなとき


何がきっかけで・・・
どんなことがあって・・・,
何をして・・・
その結果はどうだったのか.


とにかくそういうことだけを知りたいと考えるのは
私に限ったことじゃないでしょう.
「いい文章を書く極意」などというテーマを取り扱っていると
なんとなく偉そうですが,
「いい文章」とは,読み手が何を求めているかを考えれば,
誰でも思いつくことだと思います.


・・・それでもわざわざこういうそういう方法論を書くのは
「いい文章」だけ読めたらなぁ,って思わずにはいられないからなんですがね.