WEB上の文章で行間を読む


昨日アップした■「何行以上の文章は読み飛ばしますか」
早速コメントをいただきました.
ありがとうございます.


そのなかでCOTOCOTOさんの指摘内容が
興味深いものでしたので取り上げてみようと思います.


はじめまして。とても興味深い内容なのですが、個人的に気になる部分がありました。


私は文章に話し言葉と同様に間をよく意識してしまいます。
それは「、」や「。」のときだけでなく、
改行も文章独自の一つの「間」として捕らえます。
相手の反応が遅いと不安になったり、何か考えているのかなぁ、と思うのと一緒で。
なので、段落を分ける、改行の数を変える、ということは私にとって、
文章の受け取り方まで変ってしまうんです。


あと、内容とはちょっと違いますが、改行をあまりしないまとまりのある文章は、
書籍デザインと同様に見た目のまとまりがよいという利点が存在します。
もちろん、WEB上の文章と紙の上の文章を
(人間工学的にもデザイン的にも)同一視は出来ませんが。


何が興味深かったかといえば,
言われてみると「間(ま)」というものを
私も確かに感じ取っているなぁ,ということでした.


特に思い当たったのが,ケータイ宛のメールです.


ケータイは液晶画面サイズが小さい上に
機種によって見え方がかなり違うため,
送り主が改行したと思っていた部分が,
単に折り返しになっていただけで,
改行されずに送られてきたりすることがよくあります.


今でこそ慣れましたが,
少なくとも始めの頃はだいぶ戸惑いました.


それはまさに,改行による「間(ま)」というものを,
COTOCOTOさんの言うように
相手の反応を見るための一要素としてとらえているからこそ
感じたことだと思います.
つまり,単なる入力ミスでしかないものを,
何らかの意思表示のように見てしまったわけです.


ケータイ電話のメールは,ほぼダイレクトに相手へ届くので
なおさらそういう意識は強く働くのかもしれませんが,
どんな文章でも,少なからずそういった意識は
かならずあるでしょう.
それは文字通り「行間を読む」ということになると思います.


見え方ひとつでそれが左右されてしまうわけですから,
COTOCOTOさんはコメントの最後に,
「あと、内容とはちょっと違いますが」とおっしゃられてはいますが,
デザイン的な意味での改行というものは,
あながち無関係じゃないと思います.


その点では,昨日の文章を取り上げてくださった,
以下のサイトでの指摘に思わず納得です.


■<白い戯言>

私は行では見ず、スクロールバーで粗方確認してからかな。
長いと感じたらその文章自体読むのを止めるようにしてる。

■<明日は明日の風が吹く>

ただ、あまり密集してるとねぇ……目が滑るというのはある。
読み辛いんだよね、行が詰まってると。
左から右に読んでいってまた左に戻って……あれ、この行だっけ?なんてなると、
読む気が失せるという事はあるかも。


ケータイでの件も考えると,
「一覧性」のある書き方がポイントになってくるのかもしれません.


ただ,私のように日記形式で文章を載せているような場合,
濃い話をしたいときもあれば,軽めの話をしたいときもあり,
トピックスが日ごとに変わって当たり前なので
なかなか統一感を作り出しにくいところはあります.


そのへんの理想を追い求めていくあたりが
楽しさでもあるんですけどね.